先日、ある会社のCEOから、
「これから他の会社の取締役も兼ねることにした」という話を聞いた。
それはとても驚きだった。
その方は、若くして、ある会社のCEO兼プレイヤーであり、
社の事業のリーダーとして、率先して指揮をとられていた。
その方と仕事をすると、
「どうしてこの人はいつも忙しいはずなのに、こんなにいつもフラットなんだろう?」
「どうしてこの人はいつも忙しいはずなのに、頭の情報が整理されているのだろう?」
どうして?どうして?がたくさん。
そうなると私は聞かずにはいられません。
事あるごとに「なんで?」「どうして?」「秘訣は?」聞きまくりです。
でもご本人はそれが普通だからなのか、いつも「秘訣なんてないですよ」とか、
そんな感じで、毎回うむ~と私はうなるしかありませんでした。
が、ここにきて、取締役を兼務!?
日にちを整理して両方の会社に携わると。。。
なんだそれは。
私もプロジェクトを平行して動くことが多いので、
仕事の兼務は日常だが、取締役となるとそれは全然話が別だ。
驚愕。
「いつ寝るの?」など質問攻め再び。
「ね~うまくできるかわからないけど、こういう機会なかなかないので、やってみます」とな。うむ~。
同じ24時間でそんなたっぷり寝ているわけじゃないはずなのに、
彼はどうしてたくさんの事を処理できて、
いつ聞いても的確な情報がすぐに頭から取り出せるのか?
そもそも何故色々なこと覚えられるの?
それでいて、なぜフラットでいられるの?
忙しくてイライラしている様子や、人との関わりを雑にするわけでもない。
忙しいと話しかけづらい上司はたくさん見て来たけど、
その方はいつ話しかけても、「どうしたんですか?」と聞いてくれる。
うむむ~、やはりスペックの違いなのだろうか?
・・・なんて思うと元も子もないので、マネできるとしたらなんだろう?と考えてみた。
①決断力
・・・とにかく決断することを先回しにしないこと、悩み過ぎないこと、そして決断する覚悟を持つこと
②引き際を知っている
・・・あきらめるという事ではなく、これ以上やらないというラインを明確に持って、長々同じことをし続けない
③上昇志向
・・・今がベストではなく、チャレンジできる何かを常に探し、それに向けて種をまき、準備し、その時が来たらすぐ動ける
④恐れない気持ち
・・・人の意見を聞きすぎない、人の目を気にしすぎない、失敗を恐れない
⑤目指すゴールが的確に見えていること
・・・ここを満たすという目標や理想がぶれないこと
⑥感情的になっても仕方がないということを知っている
・・・イライラを相手にぶつけたり、焦ったりしても、いい結果は生まないことを知っている
⑦自慢話をしない、どんな人にも対等に接する
・・・いつでも誰にでもフラットで、マウントを取ったり、立場を見せつけたりしない、いつも謙虚
⑧人に仕事を任せる時は思い切って任せる
・・・仕事を任せた人のやり方などに口出しせず、思い切って任せ見守る、自分よりうまく出来る人に思い切って任せる、任せることで自分の業務を軽くする潔さを持っている
彼を見て、私なりに考えたこと。
実際、①③⑥は、そのCEOの方が心がけていることとして言っていた。
どれも難しいことも含むけれど、
彼は自らこれらを常に鍛えられる環境に自分の身をあえて置き、鍛錬してきたんじゃないかな?と思います。
ある意味、スキルです。
逃げ出したい場面もあるであろう立場にあえて身を投じ、
時間をかけて鋼を打つかのごとく、
自分を理想に近づけるため強くしてきたのだろうと思うのです。
改めて考えると、身の回りの「すごいな」と思う人たちや、結果を出している人たちは、上記の共通点が見受けられる。
そして忙しいはずなのに「え?分身します?」と思うくらい、サラッと仕事をしている雰囲気を醸し出している。
本人は「そんなに仕事してない」とか「いや結構きついよ」っていうけれど、他の人にはそうは見えていない。
ただただ尊敬。生きるお手本。
結局は自分の長所短所、強み弱みを知っていなきゃ、できないことだと思います。
知人の吉報が、そんなことを考えさせてくれました。