さてさてブラジル滞在2日目。
この日は、サンパウロから クイアバ へ。
そしていよいよアマゾン近隣地帯へとセスナで向かいます。
ブラジルは、大きい。
それはほんとに想像以上。
日本で生まれ育つと、国内旅行の距離的な感覚まで、
ブラジルの人とはまったく違う。
地図上で見て、「近いじゃん」と思っても、
それは飛行機で移動しなきゃいけない距離だったり、
バスで何時間も乗らなきゃいけない距離だったりする。
その感覚が分からないまま、予定を組んでしまったので、
今回の旅はかなりハードスケジュールになってしまった…。
現に、毎日飛行機に乗らなきゃいけない日程でした。
ブラジルの国内線はブラジル最大の航空会社「TAM」を使う。
朝早くから多くの人が空港ににぎわっている。
日本ではそんなことはないけど、
海外の航空会社の人って、なんか怖いんですよね。高飛車というか。
そして、このTAMもブラジルで一人勝ち状態だからなのか、
例外なく怖くて高飛車。
私は運良くポルトガル語が分からないので、
何を言ってるかは表情でしか分からないけど、
彼らの対応に対して、ものすごい激怒してるお客さんを何人も見た。
何事かと思うくらい、真っ赤な顔で叫びまくっていた。
お客さんがこんだけ怒ってるのに、
TAMの人達はしれっとした顔で、仕舞いには無視している。
日本の場合は、理由が何であろうと、
とりあえずお客さんをなだめることに必死になるとこだろうけど…。
その対応はすごい。
今回の私たちの旅に同行してくれた横田さん(先日のブログでご紹介したブラジル移民の方。詳しくはvol.3を読んでください)も、
何度となく空港で大激怒をしていて、
ポルトガル語が分からない私達の怒りを一人で背負ってくれていた。
ブラジルでは、顔を合わせると、知らない人同士でも話すというのは普通らしい。
私はこのやりとりをすごく気に入って、ブラジルが好きになった。
ブラジルではわたしの知る限り、人種差別をする雰囲気もない。
きっと色んな人種が入り交じった国だからかもしれない。
だから私が日本人だろうが、ポルトガル語が話せなさそうが、関係なく話しかけられる。
(警戒心が強い人もたまにいるようだが…)
この日、飛行機で隣合わせた綺麗な顔立ちの青年(ポルトガルのスーパースタークリスチアーノ・ロナウドのような)が突然話しかけて来た。
「☆※●★△※*?(ポルトガル語)」
何を言ってるのかさっぱり分からない。
でも「まつげ長っ!」とついつい見入ってしまいつつ、
「I’m soryy, I can’t understand what you’re saying.」などと言ってみると、
今度はあちらがその長いまつげのついた目をしばしばさせている。
若い世代なら英語が通じそうなもんだが、
必死に考えたあげく、「I can’t speak English.」と言われた。
でも、ポルトガル語や日本語ではもっと会話にならないし、
私の感覚だと「共通の言語がないってことでもはやこの会話もこれで終わりね」って感じだが、
そのCロナウド風の青年は、そんなのかんけ~ね~と言わんばかりに、
ポルトガル語とたどたどしい英語とジェスチャーを交えて、一生懸命話しかけてくるのだ。
彼にとって共通の言語がないくらい、関係ないのである。
そのコミュニケーションにものおうじしない感じに感心してしまった。
Cロナウド風の青年「Where are you from?」
私「Japan.」
Cロナウド風の青年「COOOOOOOL!!!!」
日本はやっぱりクールらしい。そう言われるとやっぱり嬉しい。
そして唐突に、
Cロナウド風の青年「How old are you?」
!「外人は女性に年を聞かない」と思っていたのでちょっとビックリ!
私は正直に答えると、
Cロナウド風の青年「☆※●★△※*■▼☆!!!!!!!(ポルトガル語)」
驚いたらしい。
なが~いまつ毛の目が大きく見開かれ、英語で話さなきゃいけない事も忘れてしまったようだった。
ポルトガル語でベラベラ何か言われた。
やっぱり日本人は若く見えるらしい。
彼は22才だと言っていた。22才より年下だと思ってくれたようだ。
ありがたいような、「んな訳ね~よ!」って日本のお笑いの感じで突っ込みたくなるような。
でもやっぱり嬉しい( *´艸`)ウフ
共通の言語がないのに、彼は一生懸命話をしてくれた。
結局彼の住んでる街の話、家族はバラバラに住んでる話、
兄妹がたくさんいる話をして、とっても楽しかった。
私だったら、きっと言語が通じない時点で、会話を諦めてしまいそうだけど、
そういう、人との間に壁を作らない姿勢に、
彼の人柄の良さと、
ブラジル人の人との接し方を見たような気がして、とても自分のためになった。
ブラジルから帰って来てから、前より増して、どんな人に対してもものおうじしなくなった気がする。
どんな立場の人だろうが、外国人であろうが、共通の言語がなかろうが、世代が違かろうが、関係ないって思えるから、前より楽になった。
数十分、飛行機で隣り合わせた人から、何か大きなものを学んだようです。
こういうことがあるから、旅はやめられない!
ブラジルに行って、これは大きな収穫となった。
クイアバに到着すると、
その青年がお父さんや妹たちに大歓迎され、皆に抱きつかれながら歩いて行くのが見えた。
ブラジルでは、こういう光景をよく見る。仲の良い家族が多いようだ。
また文章が長くなってしまった…。ブラジルは語りたい事が多くって。。。
次回は、なんと横田さんの協力者でもある
マットグロッソ州サン・ジョゼ・ド・リオ・クラーロ市の市長を訪ねます。
クイアバ空港から、市長さんが手配してくれた運転手さんの車に乗って、いざセスナエアポートへ。