>>vol.6からの続き
クイアバ の空港に着き、
マットグロッソ州サン・ジョゼ・ド・リオ・クラーロ市の市長さんを訪ねることになっていた。
ただ訪ねるだけでなく、チャーターしたセスナでアマゾンの源流地帯を上空から見ながらという本格的贅沢プラン!
この旅のメインイベントとも言える。
市長さんが手配してくれた運転手さんが空港に30分ほど遅れてやってきた。
「市長さんが手配してくれた運転手さん」というと、
黒いスーツをピシッと着た人が来るのかと思っていたが、
サンパウロFCのTシャツを着た大きな男の人が、ビーチサンダルをパタパタさせながら走ってきた。
大きいけど、ものすごいやさしそうな笑顔で「ごめん、ごめ~ん」って感じで。
「いい味持ってる人がきたぞ~」友人・和田さんと私は、彼のキャラにウキウキ!
遅れて来たのとは関係なく、ガンガン飛ばす車の中から、
大都会ではない町の景色を始めて見る。
都会とはうってかわって、赤土っぽい感じ。
程なくすると、いよいよセスナエアポートに着いた。
遅刻した為、セスナはもう準備万端の状態だったので、
車を降りて、すぐにセスナに乗り込んだ。
緊張してる暇もなかったのは、良かったのかもしれない。

でも、乗ってみると、思ったよりセスナってちっちゃい…。
パイロットと私と横田さん、友人・和田さんが乗ったらもういっぱい。
エンジンの振動が直に伝わってくるので、怖い気持ちに拍車がかかって来ます。
やばい…
。
「で、でも、行くっきゃない!女はドキョー!行くぞ~!!」
と自分を奮い立たせ、不安になってることを自分で気付かないふりをする事に。
しかし、友人・和田さんは早速青い顔をしている。
自分をごまかせない正直な人なのです。
そんな私達の不安をよそに、パイロットと横田さんはハイテンション!!
ちっちゃいセスナは、カタカタいいながら滑走路を走り始め、あっという間に浮いてしまった。
「もう、逃げられん…」
そう思ったらだんだん落ち着いてきた。不思議なもんで。
しかし、友人・和田さんはどんどん青くなっていくのでした…。
この日の天候は晴れていて、遠くまで見渡す事が出来た。
初めてのアマゾン地帯である。
まさか自分の人生の中で、アマゾンを見るチャンスが来るなんて。
人生、わからんもんです。
なかなか皆さんもアマゾンを見る機会がないと思うので、写真を多めに出してみました。
(一番上の6枚の写真を見て下さい)
実際見てみたら、こんなでした。
私は以前のアマゾン地帯の状況を知らないし、
専門的に勉強した事もありません。
しかも、私たちが見たのはアマゾン地帯の端の方ですから、
「コレがアマゾンの現状です」と言い切ってしまっていいのかは分かりません。
でも、素人ながらにも思ったのは、
「コレがアマゾン?イメージと違う!!」ということです。
思ったよりジャングルじゃないし、すごく人の手が入ってしまっている、
そういう印象です。
ジャングルだった所がキレイに人の手が加えられて、池だけかろうじて残してある、といった印象。
昔ジャングルだったんだろうなって推測できます。
田園風景?コレがアマゾン地帯?って感じです。
ジャングル拡小の原因は、
主に人が農業・家畜の為に土地を切り開いて行く事にあると言われています。
※参考資料
そんなことを思っていたそばから、また焼かれていた(写真右下)。
パイロットさんが
「ここも昔は、上から見ると木がびっしり生えたジャングルでした。
こういう風景になったのはここ10年間です。」と言っていました。
きっと近い空から見てる人だから、この変化を最も知っている人なのかもしれません。
たった10年で…。
ここにあったジャングルがどんどん無くなって、
アマゾンに生息している生物はどうなって行くのだろう…?
なんでジャングルが無くなって行くのかがよく分からない動物のことを思ったら、
切なくなると同時に、申し訳ない気持ちになってしまった。
私たちのセスナはせつない気持ちを抱えたまま、1時間ほどで、
渡辺パウロ市長のいるサン・ジョゼ・ド・リオ・クラーロ市に到着しました。